えひめAI-1(あい-いち)は愛媛県工業技術センターで開発された環境浄化微生物です。
堆肥作りについて

『えひめAI-1』を使用して出来る堆肥は完熟堆肥になり、臭いも無く完成、までの日数が
非常に短くなります。


1.おがくず等の原料を堆肥の発酵槽に入れる前に『えひめ AI-1』を加水する。
こうすると、撹拌時に上と下とでムラが出来にくくなります。
原料に対して、総量で2%程度散布を原則とし、初期の仕込み時に0.5〜1%、
その後の切り返し時に0.2〜0.5%程度を数回噴霧、仕込み時には水分量60〜70%
を目安として、籾殻等の調整剤を使用する。(撹拌槽の中のロータリーの動きが
悪くなる場合には水分量を50%強程度に抑える)
おがくずや乾燥した原料の場合、原料自体に水分が無いので『えひめAI-1』を原液
散布すると水分不足になりますので、水を加えて水分量を調整して下さい。



2.発酵時間は、無使用の場合だと 20週程度かかりますが、『えひめAI-1』を使用
すると10週程度に半減されます。


3、 『えひめAI-1』を使用すると、無使用時の場内アンモニア濃度が数ppm(2〜5)で
あったものが、ほぼ0になります。(大洲たいき農協における結果)
無使用に比べ、窒素含有量が若干増加しますが、成分的にはほとんど差が見られない。
 

 
発酵槽に堆積中の堆肥の中心温度も60度程度だったものが70度程度まで上昇し、
切り返しの際に出る臭いも軽減しています。
 
堆肥作りの際にどうしてもウジがわく事がありますが、均一に70まで温度が上がると、
ウジの卵は死んでしまうようです。
 
堆肥作りの原料として何を使うかによりますが、堆肥の消臭は乳酸菌が役割を担い、
土づくりには納豆菌が有機物を食べて発熱し分解する際に高温になります。
高温になれば、害虫も生きていけなくなり良い堆肥が出来上がります。
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ぼかし堆肥作りについて
 
■準備するもの(ここでは米ぬかを使用しています)
  ?米ぬか
  ?えひめAI-1
  ?厚めのビニール袋(ビニール袋で作る場合のみ)
  ?閉じ紐(ビニール袋で作る場合のみ)
  ?生ゴミも堆肥として使えるので、生ゴミを混ぜても可
  ?牛糞や鶏糞なども使用出来ます
 
※材料として使用するものは、有機物である程度の窒素を含むものなら何でも良いです。
 身の回りにあって、捨ててしまうものが材料になればお金も掛かりませんし、捨てる
 ものが肥料になれば、一石二鳥でしょう。
 但し注意しなくてはいけない事があります。
 材料として木から出来たものは使えません。たとえばおがくずや木の皮、チップなどは
 発酵までに時間が掛かる為、材料としては不向きです。
 
※材料に関する注意事項
 材料の中には、卵の殻や魚の骨などの固形物は小さめに砕く必要があります。
 
 
■作り方の手順
  1.えひめAI-1を米ぬかの重量に対して5%用意する。
  例:米ぬかの重量が40kgの場合、えひめAI-1を2?用意する。
    (混ぜ合わせた時の水分量によって増減があります)
 
  2.米ぬかとえひめAI-1をよく混ぜ合わせる
   えひめAI-1を米ぬかに散布しますが、噴霧器のある方は、噴霧器でまんべんなく
   噴霧して下さい。無い方はジョウロでも構いません。その場合は何回か混ぜながら
   なるべく均等に混ざるように撒いてください。
   噴霧器を使う場合でも、混ぜ合わせは必要です。
 
※注意事項
  ここで注意するのは混ぜ合わせた後の水分量です。
  水分量が多すぎると腐ってしまうので、水分量は全体の40%程度にすると良いです。
  しかし、水分量を測る事は実際には難しいので、目安として手で握って固まる程度
  と思って下さい。(固まった材料を押さえると砕ける位です)
  水分の多い材料を使用する際には、水分の少ない米ぬかやもみ殻を混ぜ合わせて
  調整をして下さい。
 
■仕込みは雨の当たらないところで行って下さい。(水が入ると腐ってしまいます)
  直射日光は当たっても大丈夫ですが、その際には土嚢袋に入れて下さい。
ビニール袋で仕込む場合は、混ぜ合わせた米ぬかを袋に入れ、上部を紐で縛り
天日干しして下さい。
土嚢袋やビニール袋で仕込む場合は、袋の間隔を空けて並べて下さい。
そのまま地面に広げる場合は、シートを下に敷いてその上に広げてください。
シートに広げる場合は、ボカシの厚さが大切です。
暑い時期なら50センチ程度までに抑えて下さい。寒い時期は50センチより厚めに
広げてください。(冬は発酵温度が上がりにくい為)
温度の目安は、熱いお風呂の温度です。
  完成までに、夏場なら10日前後。春や秋なら14日程度。冬でも一カ月位です。
 
※切り返しはしてもしなくても構いません。しなくても出来ますので。
 
 
※使用上の注意点
 ぼかし堆肥は窒素の含有率が高いので、土に入れた時に効果が早く現れます。
 窒素含有率が高いという事は、あまり沢山土に入れると窒素過多になってしまいます。
 使い方としては、追肥のような形で使用すると良いでしょう。(一度に沢山入れない)
 ぼかし堆肥は即効性がありますが、持続性は少ないので追肥をしてやる必要があります。
 追肥をするタイミングですが、作物の葉色によって決めてください。